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自立出来ない大人・A君への憂い [徒然なるまま]

自立出来ない大人・A君への憂い

きっとこういうタイプの人間は現代では珍しくないんだろう。しかし身内となるとまた別だ。こんな身内の話題をブログに載せて世間に問うという部分について是非はあると思っている。しかし時代の違いとは言え、私の下の甥の生き方について、どうしたもんかと思い敢えて載せました。

私の下の甥A君は現在24歳。そこそこの名前のある大学を卒業した。小・中学とトップの成績だったので、地域で一番の進学高校に行ったのだが、残念ながら下成績層に転落したらしい。一浪はしたが合格した大学は中央大学で、一定以上のレベルの大学だと思っている。少なくとも私よりは遥かに偏差値が高いはずだ。ここまでは比較的普通だった。

大学3年の時、就職活動もしていたようだが、ミュージシャンになるとか何とか言って就職も決まらないまま大学を卒業。この辺りまではオレとそっくりだ。
そしてその年(2012年)の11月になって、アニメ同人誌の隣に売られているような手作り感プンプンの音楽DVDが私宛てや親せき筋に送られて来た。
DVD
を見ると誰かに書いてもらった典型的なアニメっぽい女の子の静止画とナレーション、そして彼が作り演奏し唄っている音楽で構成されていた。彼の云うミュージシャンなるというのはこういう形で世に問い始めたのだった。
ひょっとしたらこういう作品を有難がる人もいるんだろうが、これを売って本当に生活するつもりかね?と感じ、特に感想も返事もしなかった。19年も音楽業界で生きてきた私もそれなりの耳や感覚があるのだが、A君の作品はちょっと世の中を突き刺すレベルとしてはアマチュア過ぎたと思う。
しかし当時の本人は相当な自信を持っていたらしく2000枚をイニシャルで作ったようだ。価格は2500円。自宅のアパートはDVDだらけになったようだ。作品を完成させる熱意はあったようだ。

DVDをリリースするまで、色々なアルバイトをしながら生活をしていたようだ。それでも生活が成り立たなかったのか、後から聞いた話では、アパート代と携帯代は母親が負担していたらしく、DVDの制作に関わる資金も結果的に母親が肩代わりしていたようだ。
そして翌年(つまり2013年)の1月、彼の兄から弟が東京を離れる決意をしたという報告が来た。どうやらDVDが予定通り売れず、自己破産と同様の状態になり、母親から実家に戻るように促された結論らしい。彼のミュージシャンを目指すってそんな程度だったの?と私は感じた。

さて、これを読んだ見知らぬ人々はA君の行動を見てどう感じるだろうか?

身内なのでキツイ良い方になるが、かなり贔屓目に見てもマヌケな奴だと思う。さすがに普段は大人しい兄(つまりA君の父)も、この体たらくには相当怒りをブチマケタらしい。

それもそうだ。A君には計画性というものが全く見当たらなかったからだ。

アルバイトをして生活の土台を維持しながら金を貯めて自分の作品を作り、世に問いながら機会を待つというならともかく、A君はDVDが絶対売れて直ちに回収できるとしか考えていなかったという。自信過剰もここまで来るとコメディーだが、そのためか、生活費も製品資金の回収時のキャッシュフローも何も計算に入っていなかったのだ。全く信じられん行動だ。これで本当に大卒なのか?と呆れかえってしまった。
おまけにDVDの資金は母親が出しているのである。他人の金で事業をして、それでも失敗して自分の生活費もままならず破産同様になった訳だ。
中央大ってこんなバカが合格して卒業できるほど低レベルな大学だったのか?

そんな事はないだろう。私の知っている他の中央大生は至極まともな連中だ。

A君の兄・B君と話していてある理由が分かった。
上記を読んで分かるように母親は息子の事業資金を調達して投資している。これ自体は特に悪くない。ただ、キチン出資を回収し、返済するというビジネス上の毅然さがあればの話だ。

DVDの失敗そのものは致し方ない。作品のヒットは予測不能な部分が多いからだ。成功することだってある。
また失敗してもその理由を分析できれば将来に経験が生き財産にさえなる。しかし失敗の仕方にも色々とあるはずだ。
A君は予測されることについて事前に手を打たず、放置した果てに破産同様になった。結局母の資金を返済する手段もなくなってしまった。その解決方法が借金の棒引きの代わりに実家への強制帰省となったのだ。

A君の兄B君は時折私に相談のメールを寄こし、A君への対応を相談してきた。長男の彼はその先に考えられる様々な点を憂慮し、弟への助言や対処に悩んでいた。B君は学校の英語の先生を目指し、7年の間にスキルを磨き、様々な方法で課題を克服し、2013年度から地方の私立高校の教員に採用された。そういう意味で兄のB君の生き方はA君の参考になったはずだ。

B君との情報交換の過程で分かったのだが、A君の帰省後2カ月間で面談したのはたった2社のみで、いずれも採用されず、たったそれだけのことで今後も指針もままならないという感じになったのだという。その内1社は塾の臨時講師だったというから中央大も随分と通用しないもんだと思った。
帰省したA君は2月から地元で毎日就職活動に勤しんでいるはずだったが、実際はお寒い状態だったのだ。
兄のB君は4月からの新しい就職先への準備もあり、20133月中旬に実家に戻る。そしてB君は弟のA君が漫画を読んでいたりゲームをしていたりと自堕落な生活をしているのを目の当たりにし、怒りを爆発する。またそうした自堕落な生活をする遠因となっていた過保護で過干渉の母親を相当な勢いで一喝したようだ。
それでも二人の反応に危機感が感じられず、それ以上意見するのを止めてしまったと語ってくれた。
B君は私に対してAはマザコンでそれが彼を駄目にしてますね・・とつぶやいた。マザコンがA君の阻害要因だったのは一定程度の確率で事実だろうと思う。

それでもA君は地元の民間企業への就職が難しいそうだと母親の勧めもあって、6月下旬に行われる地元市役所の試験に向けて勉強を始めたらしい。
しかし市役所の職員になる理由は自発的発想ではない。B君によればA君は自宅から通える市役所か町役場ならいい・・と回答しているようだが、そもそも町役場は市役所に採用されなければ働けないし、行政職の倍率は10倍程度もある難関の職業なのだ。それに消極的消去法で公務員を目指されても自治体も迷惑だろうと思う。

また市役所の採用は年齢が1歳でも上になるとかなり不利である。また採用時点で25歳というのは、採用をする側からすると3年分を逸してしまうため、余程の行政関係のスキルや経験を持っていれば分からないが、ここ2年半社会人として何のスキルも積んでこなかった人間よりもマッサラな大卒者を優先するのは採用側の人情だろう。そういう状況分析はどうやら出来ていないようだ。


現在の彼は、住民税も所得税も健康保険も自分で払っておらず、完全に母親の飼育下にいる。いわゆるパラサイトなのだ。しかし本人の深層心理は読みとれない。


地方都市の民間就職は実に厳しい。人口比で見ても東京と比較すれば職種も求人も少なく、給与面でも一部上場の60%程度以下だ。
一度は私の実家の商工会議所人脈にA君の就職に関して当たってみたが、ハローワークで捜した方が良いと諭されたらしい。
地方でも既卒3年後までが新卒に近い扱いというのが一般的らしいので、A君の社会的な賞味期限は実に残り少ないのだ。
また事を複雑にしている別の要因は、このままA君が実家を拠点にすして、どこにも正社員として就職出来ないまま、仮に地元でアルバイト的な収入の状態になってもA君が平気で暮らして行けるという事実だ。
また携帯も車の経費も光熱費も飲食も含め足りない部分は何もかも母親が払い続けるだろう。
しかし20-30年のスパンで考えるとA君には恐ろしい事が起こる。A君は母親の資産を食いつぶし続けて自分の稼ぎ以上の生活を継続することで、中・高齢期に必ずツケが廻ってくるからだ。
彼の両親はいずれ死を迎える。その時点までにA君が自分自身の資産形成出来ないまま50歳を過ぎたとすると、財産分与の問題で兄のB君との間で大きな課題が出てくるはずだ。また母親の資産を食いつぶし、身分不相応な額の貯蓄をしていたとしたら兄のB君は釈然としないはずだ。

いずれの場合も
もはや母親の資産なしでは暮らせない人間に対して、その時点から経済的に自立しろというのは実際にはホームレスになれというのに等しい。
当然血肉の争いになるかもしれないと覚悟が必要だ。
日本の財政は今でも厳しく、生活保護の要件も相当狭くなっているだろう将来行政は、まずB君に対してA君の面倒を見ろと云うかもしれない。もしくはB君が不相応な規模の資産を形成していたとしたら実家に戻せと言われるだろう。

現在のA君を見ていると自分の脳で考え、行動し、課題を解決する訓練が出来ないまま大人になってしまったと感じる。発言やリアクションを見ていても実に幼稚な面が多い。こうしたA君を見ていて、兄のB君の云うマザコンの弊害は一定程度あるのだと感じる。
子供の頃から何かあると母親が手を貸し、問題や困難を母親が無難に露払いをしてきた事が今になって大きな障害になってしまっているのだろう。
兄のB君は、今回の就職活動等の対応でも母親の過干渉の弊害を辛辣に指摘し批判しているが、反応は無かったようだ。

無生産な若年層の増加は日本社会にとってマイナスだ。彼らが一定の収入を得ることのできる仕事をし、生産活動に寄与し、税金を払い、消費をしてくれなければ日本は衰退の一途となる。

時代が豊かさを享受し始めるとひきこもりやパラサイト問題などが表面化し始めた。理由は様々だろう。キチンと寄り添う必要のある人も必ずいると思う。しかしA君には不要だ。育て方を誤ったという言い方もあるが、彼のような怠惰性は後天的に修正可能なものだ。しかしそれには自覚がいる。

社会に出ると地頭の良さを求められる。これは学力とは別の頭の良さで、課題や問題を解決するためにどのような方法やマネージメントが適切かを判断し、チームをまとめ、行動し成果を出すする際に必要となる能力だ。

実際、地頭の良さは学歴とは無関係な部分が多い。
評論しているだけ行動も対応もせず、課題を放置し解決できない連中は評価も低いのが社会の有り様だ。
正直言えば、一度ホームレスになるほど困窮した方が彼のためだとさえ思っている。苦労は買ってでもしろという言葉があるが、正しい部分が多いと感じている。
先日帰宅途中、渋谷駅のコンコースを歩いていると、視線の先に一人の黒ずくめの男がうずくまっているのが見えた。近くまで来ると、彼の眼の前にはつぶれかけた紙コップが置かれており、明らかに物乞いをしていると理解出来た。私の内心は酷く揺らいだ。豊かと言われる日本でも、ホームレスが多い東京だが、明らかに物乞いをしている人を見たのは非常に久しぶりだったからだ。40代に見える彼の目はうつろで、風体を見ても、もはや人生の立て直しはほぼ不可能だろうと感じた。自分や周囲を歩く人と彼を隔ててしまったものが、自己責任なのかそうでないのかは分からない。
私も嘗て仕事に行き詰まった時、消え行く貯金の数字を見ながらホームレスを覚悟した時期さえあった。逆に言えばそういう経験が今の私の財産でもある。

身内の恥を晒すような文章だが、ひょっとしたらこういう若者は日本に増えているんじゃないかと思って書いた。
そしてこういう若者への対応はどのような方法があるのかを知りたいという部分もあり晒しました。

私も人の事をヤイノヤイノ言えるほど立派な人間じゃないが、そんな私でもA君を見ていると心配を通り越して危なく見える訳です。

実際、彼は夢を諦めてしまった部分があり、軌道修正に戸惑っているとも言えます。しかし現実社会でそんな人はゴマンといる訳で決して彼は特別ではないし、私だって同様でした。


さて皆さんどうしておられるのでしょうか?


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